シンガポールに在住し東南アジアに精通したコンサルタント・坂田幸樹氏が、東南アジアと日本社会の共通点を紐解きながら、日本企業のDXやイノベーションにどう生かすかを解説した書籍『デジタル・フロンティア 米中に日本企業が勝つための「東南アジア発・新しいDX戦略」』(PHP研究所)から一部を抜粋・再編集して掲載している本連載。第4回となる本稿では、シンガポールで2016年に誕生したスタートアップ「スワット・モビリティ(SWAT)」社が、優れたアルゴリズムの活用でタイと日本の地方都市(北九州市など)のバス運行の最適化を実現させている事例を紹介。巷(ちまた)で聞こえる、「日本の地方都市は保守的だから新しいものは受け入れないだろう」「すでに運営している事業者の反対にあうからスタートアップによる変革などできない」といった声に反論する。